【離婚調停 初回期日の心構え】
離婚調停は、多くの方にとって初めてで、何度も経験することはないと思います。本コラムでは、離婚調停の初回期日の流れや心構えについてご説明します。
1 裁判所到着後の流れ
家庭裁判所に到着すると、まず、調停係で受付をします。裁判所の職員に、ご自身の名前、離婚調停で来たということを伝えます。すると、待機室に案内されます。待機室で待っていると、調停委員から調停室に案内されます。
2 初回調停の流れ
調停室には2名の調停委員がいます。初めに、調停委員から本人確認のために身分証の提示を求められます。その後、調停委員が当事者に対して離婚に関する質問をしていきます。当事者が一方的に話すというよりも、調停委員の質問に答えるという形で進みます。
では、調停委員からはどのようなことを聞かれるのでしょうか。 申立人の場合(離婚調停を申し立てた側)①結婚した経緯、②離婚したい理由、③離婚について希望する条件などを中心に質問されます。もっとも、調停の時間は限られており、30分で相手方に交代し、再度30分話して初回期日は終了となることが多いです。そのため、初回期日では、②離婚をしたい理由について重要なエピソードを端的に話すことができるように準備をしておく必要があります。③離婚条件について、具体的な主張は次回期日以降にすることになりますが、慰謝料を請求したいのか、親権は取得希望かなど、大まかな方針について確認される可能性がありますので、準備が必要です。
相手方の場合には、❶結婚した経緯、❷離婚応じる意向はあるかの、❸申立人が離婚したい理由について相手方がどのように認識しているかなどについて質問されます。相手方の場合も、調停の時間が限られているので、離婚応じるかの意向、これまでの重要なエピソードについて的確に話をする必要があります。
3 心構え
⑴ 婚姻期間中の様々な出来事やトラブルを経て離婚調停に至っているわけですから、当事者としては、話しても話したりないというお気持ちかと思います。しかし、時間との関係で婚姻期間中のすべての出来事について話をすることはできませんから、ある程度重要なエピソードに絞って、メリハリをつけて話をする必要があります。
⑵ また、緊張でうまく話せないという方もいらっしゃいます。調停委員は、どちらかの味方をしているわけではなく、あくまでも中立の立場ですから、当事者の話を否定するようなことはありません。そのため、リラックスして話をすることも重要です。
4 まとめ
弁護士に依頼している場合には、弁護士も調停期日に同席します。そして、当事者がスムーズに話ができるようにフォローをしたり、書面で重要な事情について主張したりすることもあります。
離婚調停でお悩みの方は、シャローム綜合法律事務所にご相談ください。
(弁護士 山本祥大)