みやながたかしの法律Q&A

Q25婚姻費用(養育費)「新算定表」とは?

現在離婚を考えておられる方は、もしかしたら婚姻費用(養育費)の「算定表」というものを裁判所のホームページでご覧になられたことがあるかもしれません。 これは、 東京と大阪の裁判官が共同研究の上作成した表で 、平成15年に判例タイムズ1111号において発表されたものです。 権利者と義務者の収入を当てはめれば婚姻費用(養育費)の額がいくらぐらいであるのか(※裁判所が考える額です。)分かるため、簡易迅速な手続きに資するとして、実務に浸透し、定着しています。妻側と夫側の主張する金額に開きがあり、婚費の調停が不成立となり審判となった場合、裁判所は主にこの算定表を参考として金額を決定します。 とはいえ,実際に算定表をご覧になってお分かりかと思いますが,当該算定表の金額は相当に低い金額であると思われる方が多いのではないでしょうか。 支払う側(多くは夫)からしてみると、「これでも高い」という声もあるでしょうが、支払いを受ける側(多くは妻)からしてみると、「こんな金額では子を養育できない」と考え、離婚に二の足を踏まざるを得ない状況となることから、かねてから問題視されていました。すなわち、算定表には平成15年以降の税制改正が反映されていないこと等の各種問題点があり、婚姻費用や養育費が義務者の生活水準と比較して著しく低く算定され、妻側の貧困の固定につながっているとの指摘がなされていたところです。 そのような中、日本弁護士連合会が、平成28年11月15日付「養育費・婚姻費用の新しい簡易な算定方式・算定表に関する提言」において、新しい算定表を提言したことは、各種報道でも大きく取り上げられました。 この日弁連作成の算定表(「新算定表」と言われることもありますので、ここでもそれに従います。)は、基礎収入の算定がより実態に即し、また子の年齢区分がよりきめ細やかになっているとされています。この新算定表に従うと、概ね現行の算定表の1.5倍の金額が算定されます。 当事務所でも、婚姻費用又は養育費を請求する側の代理人となった場合には、この新算定表を用いて算定されたい旨主張をしますが、いかんせん新算定表は未だ提言がなされたばかりで、その定着は今後の運用次第ということになりそうです。多くの場合、裁判所には「いわゆる標準的算定方式によった場合と比べて大きく乖離する結果となる新しい算定方式を採用することについて相手方の理解ないし同意を得られていない本件において、一見記録に現れた全事情によっても、実務上の合理性及び妥当性が肯定されているいわゆる標準的算定方式を排斥してまで、新しい算定方式を採用することが相当であるということはできない」として不採用となってしまいます。未だ、新算定表が採用されたという例を現時点では聞いたことがありませんが、今後の実務の流れに注目したいと思います。

一覧ページへもどる

お問い合わせはこちら

お問い合わせはこちらイメージ1
【TEL】
代表078-351-1325
受付時間:月曜から金曜 9:00~17:00
債務整理に関しては夜間の相談も受付中
【FAX】
078-351-1270 (24時間受付中)
【Eメール】
info@t-mlo.com (24時間受付中)
メールからのお問い合わせ

page top

地元神戸で40年の実績!初回相談は30分無料!!Copyright (C) シャローム綜合法律事務所. All Rights Reserved.