みやながたかしの法律Q&A

Q23建物明渡強制執行とは?

賃料不払い又はその他の事由により賃貸人・賃借人間の信頼関係が破壊されたとして建物明渡請求の訴訟を提起し、無事勝訴判決を得たとしても、これで終わりではありません。
賃借人が任意に明渡に応じてくれれば問題ありませんが、退去しないような場合、別途建物明渡の強制執行を申し立てる必要があります。 手続の流れとしては、以下のとおりです。
まず、執行力ある債務名義正本等を申立書に添付して、建物の所在地を管轄する地方裁判所の執行官に対して申立をします。
その際、執行補助者(動産の搬出業者、保管業者、開錠技術者等、明渡事件のプロです。)を紹介してほしい旨要請しておくと、執行官が適当な執行補助者を用意してくれます。
執行の申立にかかる費用ですが、事件により異なります。
建物や退去を求める人の数に応じて増減しますが、1部屋・1人の場合は、大体6万~8万といった感覚を持っています。
事前に執行官に問い合わせるのがよいでしょう。
また、執行補助者に支払う費用ですが、これも事件により異なりますが、一般的に1LDKならば30万円程度、3LDKならば40万円から50万円程度かかります。
ただし、断行の日までに賃借人が荷物を大部分搬出している場合などは、20万円を切る費用で済んだ事例も経験があります。 執行官との打合せは、裁判所によっても異なりますが、直接の面談で行うところもあれば、アンケート形式の照会書に回答する形で、書面+電話で行う場合もあります。
目的不動産の占有状況や、執行妨害の可能性及び警察等に対する援助の必要性の有無等の聴き取りがなされます。
そして、これらの準備を済ませ、実際の強制執行手続きへと進みます。
まず、「催告」といって、申立から原則2週間以内に、執行官は、建物の所在場所へ行き、「借り主の占有を移転することを禁止すること」「催告の日から1か月を経過する日が明け渡しの期限であること」「明け渡しの期限までに占有を移転させた場合には、新たな占有者に対して強制執行を行うこと」「明け渡しの断行日」「借り主に引き渡せなかった動産について売却し処分することがあること」を内容として、催告します。
住人が不在の場合でも開錠して、室内に入り、上記の内容を記載した書面を壁等に貼って掲示します。
住人は、これによりプレッシャーをかけられますので、断行の日までに任意に退去することが多いです。
しかし催告に応じずに住人が退去しなかった場合、「断行」手続きへと進みます。 執行官、執行補助者等と建物所在場所へ行き、建物内から家具等の動産を搬出し、住人を退去させます。
その際、妨害・抵抗がある場合には、施錠を破壊したり、住人を室外へ連れ出したりといった必要限度での威力を用いることができます。
まさに「強制執行」ということです。動産搬出後、鍵を新しいものに付け替えて終了です(付け替えなければ、住人がまた戻ってきてしまうおそれがありますので、鍵は通常変えます。この鍵代も申立人が負担します。)。
この間、執行補助者の方々は非常に慣れた手際でテキパキと作業をされますので、代理人としては、安心してただ見ていることが多いです。
この時点で、執行補助者から、大体の費用の目安を教えてもらえます。
後日、保管されていた残置動産につき、売却又は廃棄の処分がなされ、執行補助者から請求書が送付されてきます。

以上の流れで建物明渡強制執行は終了し、晴れて物件があなたのもとに戻ります。
しかし、上記のとおり、強制執行にかかる費用も少額ではありません。
また、最終的な明渡しまでに時間も要しますので、収益物件の場合は、その間当該物件を遊ばせておくことになり賃料収入にロスが生じます。
ですので、明渡請求訴訟の段階で(相手方不在の事件であれば別ですが)、強制執行にかかる費用を勘案した上で、幾ばくかの立退料を支払ってでも和解で任意の明け渡しを合意する方がメリットの大きい事案も多いといえます。

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